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【ネタバレ】 『神狩り』 山田正紀・著 このエントリーのはてなブックマーク数

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神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))
(2000)
山田 正紀

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あらすじ(Amazon.co.jp)
若き天才情報工学者、島津圭助は、神戸市で調査中の遺跡、花崗岩石室内壁に、ある『文字』を見せられる。十三重に入り組んだ関係代名詞と、二つの論理記号のみの文字。論理では解くことのできないその世界の言葉を執拗に追うある組織は、島津の卓越した頭脳に、この文字を通じて『神』の実在を証明することを強要する。

■ 感想


非論理的なる世界については、それがどのようなものであるか語ることさえ出来ないのであるから。

ヴィトゲンシュタインの言葉の引用から始まるお話。「想像できないこと」 に対して山田正紀が 「想像した」 彼のデビュー作。まずデビュー作というのに度肝を抜かれてしまう。

絶対的な存在である 「神」 が物語の核となる。そんな姿の見えない、非常に曖昧な存在を、人間と同一世界に描くという 「不可能」 とも思えることを実現してしまう山田正紀の発想には感服してしまう。彼が考え出したのが、古代遺跡石室で発見された《古代文字》の解読、という手法。

その古代文字は人間には解読不可能な十三重に入り組んだ関係代名詞と、二つの論理記号のみで構成された文章であり、そんな 「論理レベルの異なる文字」 を解読すること、つまり、言語学から神にアプローチするという手法で、神の存在を浮かび上がらせる。

そんな方法論は非常に良かったんだけど、どうもそれからの展開が微妙だ。「神を見ることが出来る霊能力者」 という存在が、それまでの上質だった物語を非常にチープなものにしてしまっている気がする。それに関して Amazon のレビューに面白いことが書いてあったので引用しておきます。

たとえば、ジュラシックパークの後半半分が、霊能力者と恐竜がひたすらケンカする話だったらどうだろう。琥珀から恐竜を復活させる素晴らしい着想にもかかわらず、ジュラシックパークは名作とはいわれていなかったと思うんだけど、この小説は、丁度そんな感じです。

ザックリと書けば、たぶんこんな感じだろう。でも、そこは 「SF作品」 として甘んじて受け入れなければいけない部分なのかもしれない。SF小説はコレが初めてだったから、その辺の暗黙の了解がまだ分からないのかもしれないけど。

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