【ネタバレ】 『犬はどこだ』 米沢穂信・著

2009.04.07 [ Edit ]

犬はどこだ (創元推理文庫)犬はどこだ (創元推理文庫)
(2008/02)
米澤 穂信

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あらすじ (Amazon.co.jp)
開業にあたり調査事務所“紺屋S&R”が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。―それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして…いったいこの事件の全体像とは?犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。

著者の六作目の作品で、「このミス!」 第八位と初のトップ 10 入りを果たした作品。
まずタイトルと設定に惹かれた。都会の生活に挫折した主人公 :紺屋長一郎は自身の故郷で私立探偵事務所を開業することに。主な業務は犬探し。えッ?犬?

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物語は主に紺屋と助手の半田平吉 (ハンペー) がそれぞれ別々の依頼を追っていくことでどんどん深まっていく。依頼内容はそれぞれ全く関係ない内容なのに・・・といった、いわゆる伊坂さん的な構成ですが、伊坂さんほどしつこくない。著者がライトノベル出身だからか分かりませんが、紺屋とハンペーの一人称をそれぞれ 「私」 「俺」 と分けることでメリハリが生まれ、かつ軽快な会話と展開が物語に良いスピードを持たせてくれる。

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以前も書いたように、それぞれの分野における 「古典」 と言われるものに則って書かれてるなぁ、と感じましたね。それは意図されてるか否かは分かりませんが。例えば作中で探偵かぶれのハンペーを登場させて、それこそ虫眼鏡に鹿撃ち帽ではないけど、「The探偵」 みたいな部分を出してくるのが面白い。そしてそれを阻む謎の男とかね (笑)。それってまんまバーロー探偵じゃん!みたいな所を前面に出してくれるから、逆にそれって面白くて、痛快なんですよ。
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物語自体の展開もラストはさすが!ハッとさせられましたね。そういえば!ってな感じ。
一行もなかった 「赤ずきん」 の話しを拾ってくるところとか、流石です。
全体を見て、交差しそうで交差しない紺屋とハンペーがじれったく、「志村後ろー!」 って気持ちに読者はなったりならなかったり (笑)。北村薫さんみたいな、いわゆる 「日常の謎」 を書かせたらスゴく上手い作家さんですね。

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今作はシリーズ化が決定してるみたいで、次回作も今年中に出るとか。
コレかなり映像向きだと思いますね。物語は五日足らずの出来事ですが、非常に濃かった。キャラも少ないし、逆にそれで感情移入しやすい。なんといっても面白い!これに尽きます。そこまで名前が売れてる作家さんではないだけに、みんなにオススメしたいけど、でも一人でニヤニヤしながら読みたい気もします。次回作に期待!!
あと著者がネラーってことが分かりました(!)「誤爆」 とか冗談抜きで吹いたw

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